画面越しのface to face~エンゲキノマド『フェイス』
【フェイス】エンゲキノマド「フェイス」。
— 西森英行 (@nishimori__hide) 2020年6月23日
本日6月23日(火)19時より、安西慎太郎・林田航平ペアの配信が始まります。
観る者を感情の渦に飲み込む二人の熱演。
しんた(安西慎太郎)と航平(林田航平)の愛情の深さが滲み出る演技。白熱の心理劇。
是非ご覧下さい。https://t.co/nSzAxCwHQd
※この記事は、オンライン配信版の安西慎太郎・林田航平ペアの回についての感想です。
ようやく、ようやくの安西くんの『芝居の現場』です。
カプティウスから今回より、2018年のる年大阪公演から舞台野球までのほうが空白期間は長かったはずなんですけど、体感的には今回のほうが待ってた!という気持ちです。
役者は2人だけど、様々な『人格』が現れてはぐんぐん展開が動いていく。
1時間以内にぎゅっと凝縮され、中弛みする事なく一気に集中して観られたのは作品自体の展開の面白さはもちろんですが、ほぼバストアップだけの制限された表現で飽きさせない安西くん、林田さんの芝居の力もすごいなと思いました。
朗読劇形式と言ってもしっかりお芝居という感じだったので、台本を読む目線を落とす仕草さえノイズに感じてしまうぐらい。
そしてまた、この2人の芝居の組み合わせも良かった。
解離性同一性障害(多重人格)を持った青年・一樹と、そのかつての主治医・小和田。
安西くん演じる一樹の人格が入れ替わるたびに起こるものすごい感情の緩急、それを柔らかに受け止め、一緒に波に乗るような包容力のある林田さんのお芝居は、観ていてとても安心できるものでした。
それはそのまま、一樹の先生に対する信頼の気持ちに説得力を持たせるものでもあり。
(今回は谷佳樹・平野良ペアの回も観ていて、平野くんの小和田先生の生々しい芝居がたまらなくいいなあと思っていたのですが、
たぶん安西・平野ペアだと感情VS感情のパワー対決みたいになってすっごく怖くなりそう…(笑)。
いつか2人のそんな芝居も観てみたいですけどね!)
林田さんの小和田先生の穏やかさ……の中からはみ出た弱さや冷静さを欠いた姿、
またもうひとりの人格が出てきた時の豹変のグラデーションが素晴らしかったです。
別人格が出てくるとき、眉を非対称に歪ませ、ゆらぁ…っと現れるように顔を上げながら現れる芝居がとても良かったです。
安西くんについて。
多重人格・現代の女の子・猟奇的な殺人鬼などなど、安西くんで一度は観たかった役が一度に凝縮されていて、ファンとしてはたいへん大喜びでした!
サイコパスっぽい性格の役は確かにあれど、マジの猟奇的な役は意外となかったので、ムツオが出てきて先生の目を刺そうとしてるあたりで思わず手を叩いて喜んだのはここだけの話です←(あのコンマ数秒のかっ開いた目が最高にヤバくて興奮した)
私が好きなのは女性の人格・レイカです。
ギャルっぽいハイテンションなノリの中に、妙にイイオンナな艶のある仕草をする瞬間があって、何度かクッ……ってなりました。
これはロズギルのオフィーリアもそうだったな…。初日、喜劇役者の舞台に駆け上がってきて胸から崩れ落ちる『しな』のある動きにもやたらエロスを感じたものです。
安西くん、女性性の役は今後ももっとやってほしいな…。
アッパーなテンションから急にじめっと泣き始めたり、一樹の母親の事を思い出して顔を赤くしながら声を荒げたりする、あの情緒不安定さというか、躁鬱の急降下の生々しさはなんなんだろう…。
今回のオンライン芝居ですごく貴重な機会になったと思ったのが、役者が画面のこちらを見続けている事です。
朗読形式だったとはいえ、感情を交わし合う相手がいる芝居で、こんなに観客のこちら側を向き続けているのってなかなかない。
安西くんは『舞台K』の猿比古しかり『COCOON』のアンジェリコしかり、
強い感情を向ける対象がいる芝居になるとひと際ものすごいエネルギーを放つ役者だと個人的に思っているのですが、
今回の安西くん演じる一樹も、小和田先生に対する『愛されたい』『必要とされたい』『助けたい』…人格によっては『許さない』『殺したい』という強い感情を持った表情で、画面のこちら側を見つめてくるわけです。
なんというか、どれもこれもすっごい表情でした。画面越しでも怯んでしまった。
猿比古なら美咲演じる植ちゃんが、アンジェリコならラファエロ演じる荒木くんが、この凄まじい表情を受け止めてきたんだろうなとつい考えてしまい、
こんな重量級の感情を毎公演ぶん投げられてるなんてそりゃ精神力使うわ…と改めて尊敬の念を抱かずにいられませんでした。貴重な経験でした。
オンライン本読み「フェイス」https://t.co/8r4BzL56iw
— 安西慎太郎staff (@anzaistaff) 2020年6月28日
安西くんとしては、あの作品は完成作品ではなく『本読み』という概念なのでしょうか。
オンラインで芝居をするという事に、どこか割り切れない思いがあるのかなと。
インスタライブでも何度かそういう気持ちを滲ませていたように見えていましたが。
俳優ではなく『舞台俳優』を宣言した矢先でしたし、舞台のお芝居が心底好きな人ですからね…。
これはファンによって考え方はさまざまだと思うのですが。
私個人としてはこんな時世ならなおのこと、良い作品なら形式に捉われずお芝居をしてほしいなという気持ちです。
インスタライブもそれなりに楽しいけど、やっぱり役が入っている安西慎太郎が心底楽しく観られるなあと、今回の『フェイス』で痛感したがゆえに余計にそう思います。
安西くんには、やっぱりお芝居をしていて欲しいんですよね…。
お家で楽しめる安西慎太郎まとめ【4/30更新】
【る変】「明治座の変 麒麟にの・る」第一部の本編映像、本日13時よりhttps://t.co/QhBjPz4wKYにて配信スタートです。5月10日まで! https://t.co/SyJsY4HvG5
— る・ひまわり (@le_himawari) 2020年4月25日
昨年末、平野良さんとW座長出演をした『麒麟にの・る』がDMMにて期間限定配信されました。
先ほど早速観ましたが、も~~冒頭のおっちゃんの歌からブワッと涙が(早い)。
安西くんの演じた信長、特に1幕ラストの恐ろしい表情をしっかりと捉えて下さってて、観に行ったのに新鮮に「怖……」と呟いてしまいました。るひま様々。
こんなにいいお話の後にあの狂気の2部をやっていたとか、やっぱりるひまは頭がおかしいですね!(いつもの褒め言葉)
さて、この数日で、安西くんの過去作で配信開始したものが色々出てきました。
既存のものも含めて、私の確認している範囲ですがまとめてみました。
未見の作品、DVDをお持ちでない作品があればぜひ観てみてはいかがでしょうか。
【新着】
直近では、西田大輔さん演出の2作品が配信になりました。
〇DiSGOONiE 『Sin of Sleeping Snow』(※期間限定5/9まで)
舞台「Sin of Sleeping Snow」期間限定無料配信!
— ディスグーニー (@disgoonie) 2020年4月24日
2016年6月にZeppブルーシアター六本木(当時)にて上演のディスグーニー第三弾!
この機会に是非お家でご覧下さい!
第一幕
4/25(土)18時~5/9(土)18時まで!https://t.co/zaVr1h2wus
第二幕
5/2(土)18時~5/9(土)18時まで!https://t.co/wQHh7qoboL pic.twitter.com/P5GY6BBg7S
2016年上演。西田さんのライフワーク舞台のディスグーニーに、安西くんが初めて参加した作品です。
演じる武田勝頼の見どころは殺陣。翻る着物の袖を押さえながら踊るように舞う刀さばきが大変美しいです。
長い黒髪を大きなリボンでまとめた、凛々しくも可憐(?)なお姿が大変儚くて素敵です。
今朝、安西くんもブログで共演した鈴木拡樹さんへの熱烈な思いをしたためていましたので、そちらもぜひ。
安西くんも仰っていますが、1・2幕通すとかなり長めの上演時間なのであしからず。
〇舞台『野球』~飛行機雲のホームラン~
VR動画専用配信サービス「360Channel」にて、
— 舞台「野球」飛行機雲のホームラン (@Contrail_St) 2020年4月24日
舞台「野球」のVR配信が決定致しました!ご自宅でお楽しみください♪
映像は公開GPを撮影した映像となります。
※Wキャストは、内藤大希さんの出演回となります。
ご視聴はこちらから⇒ https://t.co/KTeZOLDzuW #舞台野球 #VR映像 #360Ch
2018年上演の主演作。太平洋戦争時、夢だった甲子園が中止され、それでも野球をやりたかった少年たちの『最後の夏』を描いた青春群像劇です。
DVD版では松田凌さん出演回の収録でしたが、こちらでは前半のWキャスト、内藤大希さんの回になります。
この時安西くんはる年以来、半年ぶりの舞台でした。
演じる穂積均の、あまりに澄んだ佇まいがそのまま彼らの夏の空の風景のようで、個人的には安西くんの舞台での在り方、お芝居が大きく深化したと感じた作品です。
【4/30追記】YouTubeでも配信開始しました!
YouTubeにて、期間限定で舞台「野球」の配信が決定致しました!
— 舞台「野球」飛行機雲のホームラン (@Contrail_St) 2020年4月30日
在宅期間にご自宅にてお楽しみください♪
ご視聴はこちらから⇒https://t.co/RcwM2ZZVJf
たとえあと一球でもいいから投げていたい。
時間があるなら、何度でも。
※Wキャストは、松田凌さんの出演回となります。#舞台野球 #期間限定
こちらは後半のWキャスト、松田凌さんの収録回です。
公開時期がいつまでか明記されていませんが、これを無料で観られてしまうのはかなり贅沢。こちらもぜひこの機会に。
〇RE:VOLVER
【RE:VOLVER 配信情報】
— 舞台「RE:CLAIM」 (@REVOLVER_STAGE) 2020年4月23日
本日、4月23日(木)10:00~dアニメストアにて、「RE:VOLVER」シリーズ第一弾、「RE:VOLVER」の配信が決定致しました!是非ご覧ください。詳細はこちら▶https://t.co/JwQjlPIWeZ #ボルステ pic.twitter.com/oe9WDINeRU
2018年上演。『戦国無双』『舞台男水!』で演出をされていた、吉谷光太郎さんのオリジナル作品です。
例えるならスクウェア・エニックス系の深夜アニメのような、厨二心をくすぐる設定が盛りだくさん。
細かい事を考えず、カッコいい!ワクワクする!という気持ちで観られます。
安西くん演じる阿羅来(アラキ)は、いわゆるラスボスのポジション。
とにかくビジュアルがカッコいい。軍人×銀髪ロングヘアのビジュアルが本当にいい。
あまり見ない、兄貴分的なオラオラした芝居が新鮮でした。
ちなみに、安西くんがうえちゃん愛しさに大暴走した一連のギャグパートについては賛否が分かれるので割愛します(笑)。
その他、既存の配信作品もどうぞ。
【DMM】
2017年の主演作。『デュラララ!』公演中止のため、これが最新の2.5次元舞台出演作品になります。
いわゆる2.5次元作品らしい派手さはないですが、安西くん演じる天才ピアニストの少年・有馬公生の苦悩、成長、そして恋の目覚めが鮮やかに表現されました。
いまやすっかり安西くんのご親友であるピアニスト、松村湧太さんとの演奏シーンのシンクロも見どころです。
※こちらの作品は『RE:VOLVER』と同じdアニメストアでも配信中です。
〇もののふ白き虎
2015年上演。いまや超人気俳優、横浜流星さんとのW主演作です。
この後シリーズ化する『もののふシリーズ』1作目ですが、これに関してはもう一言、観て下さい。できれば2回。
より一層、作品が鮮やかに胸に迫ってきます。
戊辰戦争の渦中にあって、白虎隊士の少年たちが鮮やかに命いっぱいに生きる姿の全てがまぶしくて美しく、これこそ若い役者さん達が演じる意味がある作品だと思います。
今でも作品の固定ファンが多く、安西ファンの中でも特に人気の高い青春群像劇です。
〇心霊探偵八雲 祈りの柩
2014年のテニミュ卒業、年末の『るの祭典』を経て2015年1発目に上演された作品です。
この頃はまだテニミュ出身のキラキラ若手俳優なイメージ?が強く、安西くんもしばらくはアイドル俳優っぽい売り方になるのかな…と勝手に心配していた頃でした。
しかし、この作品で演じる宇都木賢人は一見かわいらしい内気な少年という雰囲気なのですが、後半にかけて帯びていく狂気をはらんだ渦を巻くような執着心、
そして何より顔が涙や鼻水でびっしょびしょになるのも構わず、心の醜いものを曝け出すように演じる姿にグイグイ魅せられたのを今でも覚えています。
構成や演出は個人的にまあまあ…って感じなのと、DVDがあまり画質が良くなかったので配信もあまり期待できませんが(笑)、
若干21歳の若い安西くんの、まだ粗削りながら萌芽を感じるお芝居を楽しめる作品です。
【Hulu】
〇ドラマ版男水!/男水!プールサイド
2017年放送の連続ドラマ。2.5次元俳優のドラマ進出として企画された作品です。
今作に関してはもうこれに尽きます。
お願いです。絶対に『男水!プールサイド』を観て下さい。
「男水!」1〜4話のニコ生一挙配信、ご視聴ありがとうございました!!いかがでしたでしょうか?日テレではこの後24:55から第5話の放送です!Huluオリジナル「男水!プールサイド」も今回は龍峰。練習後のファミレスでの一コマです pic.twitter.com/MGyIb0IJTO
— ドラマ/舞台「男水!」公式アカウント (@dansui_pr) 2017年2月18日
『男水!プールサイド』はHuluのオリジナル作品。
本編のスピンオフ的な短編ドラマの立ち位置ですが、ドラマに関してはこちらのほうが圧倒的に面白いです。
これも個人的な感想ですが、ドラマは2.5次元作品と銘打ちながら独自の脚色や設定変更が多く、
原作の「ゆるっとした雰囲気の青春スポーツもの」を「スポ根もの」に中途半端に改変した結果、
よりによって主人公の在籍する東ヶ丘高校水泳部の魅力が死んでしまった、ちょっと残念な作品に感じてしまったからです。
(ただし、安西くん演じる藤川礼央の所属するライバル校・龍峰は逆にバキバキにカッコよくなっているので、ピンポイントで本編を観るなら礼央メインの龍峰回の5話を全力でオススメします!)
スピンオフは東ヶ丘・龍峰それぞれの高校生らしいやりとりが短い中に楽しく切り取られていて、
舞台俳優として実力のある役者陣のコミカルで絶妙な掛け合いがとっても楽しい作品になっています。
ちなみに、お話の合間にアイキャッチが入るのですが、
礼央くんは何故かシャワーを浴びながら吐息混じりにタイトルコールをしてくれるなど、他ではあまり見られないタイプのお仕事が観られます(笑)。
本編も観た方は、その後上演された舞台版もぜひ。
こちらもスポ根ノリではありますが、舞台ならではの臨場感やスピード感、
飛び込みシーンなど実際に水の中で泳いでいるよう工夫された演出の面白さで、日に日に当日券の列が長くなっていった作品になっています。
※こちらは本編のみdアニメストアでも配信中です。
【その他】
〇THE ORIGIN
↓こちらはPR用動画
『舞台野球』配信元の360chでは、なんと安西くんオンリーのオリジナル番組を過去に配信しています。
インタビューを受ける安西くんと、安西くん演じるインタビュアーの対面形式によるユニークな構成。360度マルチアングルで視聴できます。
この時は2nd写真集が発売し、まだ告知前でしたがちょうど安西くんが事務所を退所してフリーになる直前の配信番組でした。
今思うと、新しい環境に臨むタイミングで彼のパーソナルなお話が聞けた貴重な機会だったなと感じています。
最後の回のみ有料ですが、基本は無料なのでぜひ観てみてください。
〇三菱電機『ガチでREALに恋をした』
2018年、Web専用で作られた三菱電機の製品『REAL』のドラマ風CMです。
女性の家に液晶テレビの擬人化?として現れ、再生したブルーレイのジャンルに合わせてゾンビや船越英〇郎などのコスプレをしまくってくれる謎の設定、
張り付いた笑顔でちまっと正座した安西くんが、女の子たちにリモコン操作でぐるぐる向きを変えられるシュールすぎる光景など、ツッコミを入れる事さえ忘れるトンデモCMでした。
フリーになって1発目のお仕事告知がこれじゃなかったかな…。動揺がすごかったのを覚えています(笑)。
一応これも紹介したかったのですが、知らぬ間に本編フルバージョンがなくなっている……。。
仕方ないのでトップページのみ残っていた特設サイトと、ダイジェスト映像だけ残しておきます。これも消えちゃうかもしれません。
↓こちらが1話PR用ダイジェスト
それにしても、2月のる変上映会の延期、舞台デュラララの中止に加え、8月のるひまの舞台の延期。
早く安西くんの生のお芝居が観たいですなあ。
こんな不安なご時世ですが、どうぞ皆さんも心身共にご自愛くださいね。
えんぶチャート2019が大躍進だった件。
今年もえんぶチャートの結果が発表されました。
安西慎太郎さん、俳優部門45位(1103票)ランクイン!!
そして作品部門に『麒麟にの・る(35位)』『COCOON(44位)』『絢爛とか爛漫とか(46位)』の主演3作が50位以内ランクイン!!!
おめでとうございます!!!
【参考にどうぞ】えんぶチャート2017(2018年発表)の時のブログがこちらです
yoshida-htn.hatenablog.com
ちなみに私が記録しているのは2016(2017年発表)からなのですが、こんな感じの推移です。
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2016 87位 562票 (アルカディア・僕のリヴァる・舞台Kロスモワ・幽霊など)
2017 54位 728票 (幸福な職場・舞台男水・舞台君嘘・ロズギル・る年など)
2018 144位 351票 (る年(大阪公演)・舞台野球・RE:VOLVER)
2019 45位 1103票 (上記以外:PHANTOM WORDS・崩壊シリーズ『派』)
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2018年は前年11月にフリーになった事、舞台の出演作が(年始のる年を除くと)2本だけだったので一旦ランクダウンしています。とはいえ出演2本で144位はなかなかスゴイ。
(この年は舞台野球が作品部門83位と健闘して嬉しかった!)
えんぶチャートの何が嬉しいって、TVでもよく観る超人気俳優さんから小劇場の舞台俳優さんまでごちゃまぜのランキングだという事。
勿論このランキングに入ったからってすごい賞がもらえるとか大きな舞台に出やすくなるとかではないんですけど、
『その年に観た舞台俳優で印象に残った人を5人』という投票枠に、安西ファンである・なしに関わらず、彼の名前を書く人が確実に増えているのだなというのがしみじみと嬉しいのです。
安西くん、今年2020年は『カプティウス』『舞台デュラララ!』と8月・10月に各1本と合計4作の出演と公言していますが、どうなるかな。
デュラステがコロナウイルスの影響を受けない事を心から祈っています。
カプティウス~小さな箱の中で、彼はひたすらに命を燃やす
四方を囲まれた狭い空間で、85分ずっと1人で語り続ける安西慎太郎。特濃でした。
『captivus』カプティウス:ラテン語で『囚人』。
なるほど、四方を客席で囲まれた狭い狭い舞台。行き場のない閉塞感。
開演前後のみ撮影可能でした。実際の舞台がこちらです。
(黒塗りがとてもヘタなのは見逃してください)
これはアフタートークの仕様なので、本編では椅子は1脚と、あとは衣装がハンガーのまま置かれていました。
すごく蛇足ですがこの椅子、IK〇Aで購入した安西くん家の私物だそうです(笑)。
個人的には、1人芝居というよりも1人語りの舞台という印象でした。
アナウンサーの古舘伊知郎さんがかつてライフワークになさっていた『トーキングブルース』というのがあるんですけど、古館さんがあの怒涛の話術と熱量でひたすら2時間(!)、台詞を1人語りしまくる凄まじい舞台です。
私は映像でしか拝見した事がなかったのですが、観ている最中にそれみたいだなって感じました。
脚本・演出の下平さんがアフタートークで「演劇はもともと演説から派生したという説があるから、1人芝居は演劇の原点だと思っている」と仰ってて、よけいになるほどと思いました。意識はしてなかったと思いますけどね。
バースツール(椅子)の話、『人間失格』の男の話、そして舞台の上の『男』のこれまでの生い立ちの話。
淀みなく語り続ける『男』の在り様はそれだけで迫力がありました。
『男』の生い立ちには壮絶すぎて滑稽ささえ感じる転落人生と、記号のように男に消費されている女性と(個人的にはこの記号的な女性の描き方がかなり不快でした)、ところどころ「3人姉弟で姉が2人」「野球をやっていて」など、『男』が安西くん自身だと思わせてしまうような仕掛けがありました。
この『フィクションに演者のリアルを混ぜる』手法、不穏な想像やエキセントリックさは掻き立てますが、安西くんの降ろしている役に没頭したい人には、彼の素を連想させる要素はちょっと集中を削がれるものだったようには思います。これも個人的な感想です。
そしてラストは、「生きている以上生きるしかない。生きましょう。生きて下さい」と、政治活動家のアジテーションのような激しい口調でまくしたてていく怒涛のラスト。
あの激しさは、私には祈りのように見えました。
男への鎮魂なのか、観客の私たちに対しての祈りなのかわかりませんが、ちょうど私が最初に観に行った日がもう絶望のど真ん中みたいな状況だったので(激重で暗い案件なので詳細は避けます・笑)、なんだか泣けて泣けて仕方なかったです。
安西くんの演じる姿は命を燃やすようだといつも思っているのですが、特にこの時はエネルギーが激しく渦巻いていて、同じ人なのにお面を付け替えるように表情がどんどん変化する事にすっかり見入ってしまいました。
私にとっては、このラストの激しさが免罪符…あるいはお守りのような救いでもあり、反面もう二度と観たくないような生への呪いのようでもあり。
翌日はカプティウスのあのラストシーンがべったりと頭に貼りついてはがれないような感覚がずっとあって、ぐったりしていました…。
他の方の感想拝見してると、私のようにキマってしまった方がちらほらいらっしゃって「あっ、ひとりじゃない」みたいな安心感がありました(笑)
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安西くんがフリーになって、「応援してくださってる方々に感謝を返すには何がいいだろうと話し合った結果」1人芝居になったという経緯との事ですが。
観終わって落ち着いて、一番最初に思ったのは
『自分の作品をこんだけ全身で表現してくれる役者に出逢えて、下平さん絶対幸せだったろうな』っていう事でした。
色んな意味を内包して言いますが、非常に作家性の強い作品だったなあと思います。
いやあ、自分の作品にこんだけ喰らいついて、どんな要求にも応えてくれる役者、嬉しいに決まってるでしょ。
安西くんが同じ演出家さんに繰り返し起用されたり、またやりたいってラブコールされてる事にすごく納得しました。
安西くんの芝居と作品への評価は切り分けて話したいので、正直申しますと、この作品自体はあまり好きではありませんでした、
ただ、安西くん・下平さんを主体にしたチームで、いかにも小劇場の自主公演といった若さと野心と、凄まじい熱量に溢れた作品をこの時期に上演するのはとても面白い試みだったと思います。
私もアート系の専門学校を出ていたので、ああこの感じは懐かしいなあと思いました。学校で活躍が目立っていた人の中にこういう人たち多かったなあ、懐かしいなあと。
もっとも彼らには、あんまり今回の公演を『若さ』で片づけられるのはめちゃくちゃ嫌だと思われるかもしれませんけどね(笑)(ごめんね)
舞台の上でフラフラになって喉を枯らしながら、1人で本当によく戦ったって思います。安西くん。文字通り『戦い』だったろうなと。
客席を睨みつける顔はまるで悪魔か鬼のように壮絶だった。でも、すごく美しかったです。
ただただ、安西慎太郎という役者が命を燃やす姿が好きだって思いました。
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これはTHE ALFEEの高見沢さんがライブで言っていて、15年以上経ってもいまだに忘れられない言葉なんですけど。
「人は誰も、鳥かごの中に閉じ込められていると思って生きている。でも、もしかしたら、鳥かごの扉は本当は開いているのかもしれない」
私もたいがい悩みやすい性格なので、自分が閉塞感に駆られるたびにこの言葉をよく思い出します。
私はあの『男』を、囚人だとは思っていません。
自分を見ているようだと思ってしまったからかもしれません。
だから彼が鳥かごの中で生きるという『希望』と『呪い』の狭間でもがいているのなら、せめて鳥かごの扉が開いていてほしいと、狂おしいほど心から願っています。
このPV、舞台本編のプロローグになるそうです。
フード付きのアウターを脱ぐと、舞台で最初に着ていた黒い衣装になるのだとか。
彼はどこに行きついて、あの独白を始めたんでしょうね。
満点の星空の夜の青、座長幟と快晴の青~2月だけど『麒麟にの・る』を振り返・る
麒麟。なにをどう語ってもネタバレなので来年まで黙っておく。皆が、本気の支度をして明治座でお待ちしておりますとしか。
— 赤澤ムック (@muck_c) 2019年12月27日
ひりひりした。
私は私だ。アイアムミー。
肯定を。
<ひりひりした。私は私だ。アイアムミー。肯定を。>
脚本のムックさんのこのツイート、観劇後に読むと私もヒリつくものがありました。
31日の千穐楽は特に快晴で、青いお空に2つの青い幟が鮮やかに映えてすごく美しかったです。
またこうして、安西くんの幟が観られるなんて。嬉しかったです。
今回は平野良さんとのW座長。最初の稽古から例年になくばバチバチに芝居モードしてたと聞き、こりゃあ楽しみだぞと期待しておりました。
年末明治座。私は14年のる典~18年のる戦までしか観られていないのですが、シンプルに作品としては一番好きでした。
ぐわっと泣ける感じじゃないんですけど、しみじみと涙が出るようなお話でした。童話みたいだなって印象が最後に残ったの、多分私だけじゃないはず。
というか、原田優一さんの演出がすごく好みなのかもしれないです。明治座の機構をめいいっぱい使いながらも、全体的に華やかなのに上品で。
あとは映像の使い方が効果的で好きです。安土城が天に向かって伸びていく演出は面白かったし、何よりラストに舞台いっぱいに広げたスクリーンで見せる星空、あれすごく素敵だった。
ラストシーンが一番美しい舞台ってホントに好きです。『アルカディア』の2つのワルツシーンとか今でも忘れられません。
今回に関しては、もう平野くんのお兄ちゃんがとにかく良かった…。
平野くんのお芝居の包容力、あれがすごく作品全体の大きな幹になっていて、前半の飄々と生きて逃げ回ってる明智光秀と後半の優しくてお人好しなお兄ちゃんを破綻なく、説得力を持って繋げていたと思います。だから余計に信行の弟感が出たんだよなあとも。
あと、加藤啓さんの奔放なアドリブをよくまああれだけコントロールしてたなと(笑)。啓さんも彼のそういうとこわかっててあれだけやってたんでしょうけどね。
さて、安西くんですが、前回のる年と比べて明らかに座長としての余裕が感じられた事が嬉しかったです。
る年は役柄もあるとは思いつつ、明らかに全力投球感が強くて余裕なさそうだなあ、だばだばしてるなあと時々笑っちゃう事があったのですが(それでもキメるシーンの決め方はさすがでした)、今回は以前より『真ん中が似合う』ようになっていたなと思います。
織田信長としての彼、民を屈服させる『支配者の声色』と、得意の甲高い高笑いに不安定な音階をつけて『不穏さ・歪さ』を表現していたのがすごく良かったです。
『嫌われる役』を目指していたと言っていたけど、織田信長としての強さや非情さを表現する以上に、その裏の信行としての孤独、寂しさ、『織田信長』という名前=理想の存在に縋ってさらけ出される哀れさが強く滲み出ていたのは安西くんらしい役づくりだったなって思います。星を見るのが好きだった弟としての幼さを心に持ったままなのがところどころに感じられた所とか。
私の好きなシーンは1幕終わりの「俺が『織田信長』だ!!」と咆えるシーンと、2幕で捕らえられたきりんを殴りつけるシーンです。
特に後者、秀吉たちから見たら『人が離れてもなお状況の悪さに目を塞ぎ、代わりに見えない神獣をここにいると妄言を言い、従わせようと殴りつけている気の触れた信長さま』に見えるわけじゃないですか。なんて愚かで哀れなんだろうかと。
俺が『織田信長』だと言えば言うほど、彼の存在がはりぼてのようになっていくのがわかって…その分お兄ちゃんの「俺は俺だ」が輝いていくんですよね、すごい巧いお話。
あんまりこういう事言っちゃよくないのかもだけど、正直今回に関しては、平野座長に並び立っていたとはまだまだ言えないかな、と思います。
辻本くんは(る年のメインビジュアルのように)安西くんと二人三脚で走ってくれた座長だったと思っているのですが、今回は平野くんが芝居でガチンコでやり合ってくれた感じがあって、うわ-安西くんが並ぶにはもっと経験値が必要だ~!って感じながら観ていました。
前にる年の記事でも書きましたけど、私はるひまさんで観る安西くんはこういう所がむしろ好きです。ああ安西くんもまだまだなんだな、でももっと伸びるんだろうなって思わせてくれる所。
なんてプレッシャーの凄い座組で座長させるんだって驚いた『僕のリヴァ・る』以来の何かを感じます。るひまさん、一見安西くんに甘いけど芝居については結構試練を与えるよね…。本人は大変だと思うけど、ファンとしてはるひまさんのそういう所を信頼してます。
(現にリヴァ・るの時なんてなんだかわからない大号泣を毎回していた←怖いよ)
他のキャストさんのお話も。
みねくんの秀吉。みねくんの本来のハンサムさ、大きな愛の器を抱えた男前さが、めちゃくちゃ良く出た秀吉でした…。いやホント、みねくんはこれが本来の持ち味なんですよ…。もともと仮面ライダーWの照井竜が心底大好きだった私にとっては…(でもおクスリの切れたみねくんも大好き(ハアト))。
信長に対する、迷いのない真っすぐすぎる眼差しがたまらなく素敵でした。あと、刀を構えた時の背筋がすごく綺麗で凛としてるんだなって今回初めて気付きました。みねくんの柔らかで芯のある佇まい、声色は今回も格別。今度は座長を張ってもらいたいです。
小早川くんの勝家。私は普段やかわさんと呼んでいますが、『白痴』で拝見して以来、文学的な色香と品の良さを持つ役者さんで好きです。
年上の女性を慕わせたら、今現在るひまで一番ときめかせてくれる人です。あの誠実な佇まい、「そなたを守る刀になりましょう」って台詞が似合いすぎる。
うららうららの時のダンスの異常なキレ(同じくキレと表情筋の圧が強い松田岳くんと並ぶとたいへん濃かったw)、殺陣のときの低く腰を落とした構え方のカッコよさ、魅せてくれる人だなあ。
神永くんの左馬之助。ようやくるひまでお逢いできましたね!
男水!のダニエルで見せてくれたコミカルなお芝居がすごく好きでした。華やかだしとにかく声がいいから、こういうキャラの強さが求められる座組でもまったく埋もれないなって思います。また出てほしいな。
今回すっかり女優さんだった美しいかっちとのオシドリ夫婦感、すごくチャーミングだった。
他にも指先がたいへん妖しくてけしからんかった辻本くんの正親町天皇とか、個人的に大ファンなので安西くんと夫婦やって下さり大感激だった鬼奴さんの帰蝶さまとか(生でバービーボーイズ見られて興奮した)、イケメンすぎて好きしか出ない谷戸さんのみっちゃn…もとい三成とか、全員挙げたらキリがないです。
今回は上映会に行けないので、下にリンク貼ったゲネプロ映像観ながらDVDを待ちます。
ゲネプロ動画はお歌中心なのですが、うららうららと飛んでくる信長さまと皆大好きパンの歌が聴けます。
で、本来なら2部の話もいっぱいしたいんですけど、31日のあの狂気のカウントダウン公演で全部ぶっとんでしまったのでマトモなレポが書けません(笑)。
ただどうしても言いたいのは、いろは坂48カーブのだちちゃんが明治座メイクでおめめバチバチの超絶美少女ちゃんだった事。
そしてほとんどのメンバーがぶっ壊れていく中、なんとか7割ぐらいは自分のキャラを守ろうと自分の暴走を抑えてくれた事。
これはね、絶対に『派』を経たからだと思うんです…。ちゃんとグループの中でバランスをとろうとしてたんだと思います。今までだったら絶対一緒におちゃらけ始めちゃう空気でしたもん…すっごい成長です…(涙)。
あとは、吉法師さまのピンヒールでのけだるいダンスありがとうございました。ありがとうございました。本当にありがとうございました。
る・ひまわり様は私のよこしまな煩悩 願いをすべて叶えてくださいます。拝む。
座長弁当。すっごく美味しかった。
色どりがこんなにきれい(前回の座長御膳(※通称肉御膳)を思い出しながら)
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31日の千穐楽が快晴だったのはこの人のせいだよね。
なんか、明治座のあちこちで滝口くんの気配を感じて、最後も全員でめちゃくちゃ笑って終わって、お前ほんとそういうとこ。そういうとこが皆大好きなんだよって思いました。
大山の真志くんの長政はとっても素朴で一途で大好きだったけど、やっぱり彼がどんな顔で声色でお市をいとおしむのかも見たかった。
私とほとんど同い年みたいな年齢のたっきー。
破天荒のふりをしながら気遣いばっかりしてて、年下や後輩が埋もれないよう、ちゃんと前に出させる事ばっかりしてるたっきー。
あんまり表立って言ってこなかったけど、『辻る』で歌ってくれたブルーハーツの『人にやさしく』があまりに彼らしすぎて、嬉しくて泣けちゃったぐらい大好きです。
最後まで素敵な年末をありがとうね。
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安西くん、昨日はカプティウス千穐楽お疲れさまでした。
そんな時期に今さらってかんじなんですけど、諸事情で書きかけになってたブログだったので、今日やっと最後まで書けました。
今月末に上映会もありますからね。今のうちに。
この時の年末はほんとにずっと楽しくて、終わるのが本当に悲しかったぐらい幸せだったなあ。やっぱり推しくんがいる年末は格別です。
彼の覚悟の話を書いておきたくて
ご無沙汰しています。
あまりにも傑作だった『絢爛とか爛漫とか』、そして現在上演中の『派』。
本当はめちゃくちゃその感想を書きまくりたいのですが、私事ですが急遽転職活動などせねばならなくなり、絢爛とか~の公演中から気持ちも不安定で、色々バタついておりまして。
まあ、それはそれとして観劇はしています。生きるための必要な活動ですので。
『安西慎太郎の芝居を見ると明日も頑張れる』理論を、観劇のたびに感じています。
ありがとう安西くん。
(『派』の阿嵐くんのただの桜ちゃんファンっぷり、いじらしいけど時々すごくいたたまれなくて大好きです。セイギノワコの最中、窓枠の外で変なステップ踏みながら陶酔してる時が特に(笑)。)
ところで先日、安西くんが決意表明のブログを書いてくれました。
今日はその話だけ書いておきたくて。
もう、通勤電車の中で涙こぼれましたよね(実話)。
安西くんはよく自分の人生や心の容量を『スーツケーツ』に例える事があります。
(『皆様の拍手をスーツケーツに詰めて帰ります』がカテコでの彼の鉄板の挨拶です)
あと多分今でもそうだと思うんですけど、物理的にもすごく荷物持ちな人なんですよね確か。大きなリュック背負ってたり、地方公演の荷物がデカいって植田くんから言われていたような。
そんな彼が『全部を捨てた』と言い、インスタに空っぽのリュックサックを描いたり。
これは彼にとっての、結構な決意表明なのだと思います。
安西くんは以前から『挑む』事に貪欲で、しかもそのチャレンジでしっかり成長ができる人です。
安西くんの一番の才能は、自分の可能性を信じ、結果が出るまで努力し続けられる事だと個人的に思っていますから、きっと今回も七転八倒しながらいいものを作ろうとしてくれるんじゃないかなあと思っています。
(その努力や苦しみを、決してこちらに吐露してこないのが彼のカッコいい所なんですが)
『絢爛とか~』のパンフでもフリーになって思い悩んでいたようだった彼が、出した結論がいっちばん厳しい一人芝居。それも独白。
『だから、観に来てほしい。
応援してほしい。
みんなの力貸してほしい。』
こちら側に観に来てほしいとは言っても、力を貸してほしいだなんて初めて聞いた。
デビュー後初座長だった、2015年の『戦国無双』の稽古前、以前に共演経験があった和田雅成くんに「支えて下さい」とメールした、あの逸話をなんとなく思い出しました。
安西くんはこういうとこが相変わらずです。こういうとこが悔しいほど好きです。
シンプルな言葉で、こちらの心臓を掴んで離さないような事を言っちゃう。
彼も戦おうとしてるなら、私も頑張ろうって素直に思わせてくれる、そういう彼の文章が好きです。
デュラララ!の出演も決まりましたし、来年は忙しいぞ。
私も頑張ります。
絢爛とか爛漫とか崩壊とか。~安西慎太郎、次回作のススメ~
前回の記事がありがたい事にTRUMPファンの方に届きました。
ブログに気付いてtwitterで拡散して下さった方、RT・いいねして読んで下さった方、
本当にありがとうございました!
yoshida-htn.hatenablog.com
私はtwitterも鍵アカウントですし、本当はすぐにこちらで『安西慎太郎のここがいいぞ』的ブログをアップしようかと思ったのですが、すっかり出遅れてしまいました。
それと言ってはなんですが、こんな記事がアップされたのでぜひ観て頂きたく。
25news.jp
#崩壊シリーズ「#派」に出演する #安西慎太郎 さんのコメント動画を #plusa サイトで公開✨
— plusa/プラスエー (@plusastage) June 11, 2019
その場主義な男・馬倉阿嵐を演じる安西さんがハマる横浜の絶品!○○とは??
日常のプラスαなものと意気込みを語っていただきました😆
ここではちょこっとお見せ🉐
続きはこちら👉 https://t.co/Y68lIDrzsX pic.twitter.com/jjqY8iF4PK
※ちなみに、家系ラーメンを『最近のブーム』と仰っていますが、3~4年前にも家系ラーメンやらかめ・濃い目・多めに海苔とほうれん草トッピングが好きだと公言しております。
安西くんしょっちゅう時空を飛び越えがちなので……
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安西くんの過去作、DVDでまだ買えるものもあるので気になった方はぜひ観てほしいのですが、やっぱり役者・安西慎太郎は生の舞台で体感して頂くのが一番なので次回作のプレゼンをしたいと思います。
まずは8月~9月の舞台『絢爛とか爛漫とか』。
こちらは安西くんが生まれた1993年初演(1998年再演)、これまでに様々な劇団で上演されてきた人気作品です。
(再演では、なんと若き日の佐々木蔵之介さんが出演されていました)
今回はその初演・再演で演出を手掛けた鈴木裕美さんの演出です。
有名な演劇賞を何度も受賞してらっしゃる方で、wikipedia見ながらすげえ…って言いました(笑)。安西くんも以前から一緒にお仕事したいと思っていたようですね。
私はさっそく戯曲を読みました。
昭和初期のある駆け出しの小説家の部屋を舞台に、その部屋の主である古賀を含めた4人の若い文士たちが、文学議論やたわいない雑談を繰り広げ、それぞれの『芸術とは、文学とは』を見つけていく。
そんな彼らの春夏秋冬の移ろいを描いた会話劇です。
まずとにかく脚本が面白い!男子4人の会話がとってもユーモアとテンポ感に溢れていて、スイスイ読み進めてしまいました。
そしてとにかく膨大な台詞量です。4人の芝居のやりとりが自然じゃないと絶対に台詞に追い立てられそうな…会場も狭いからそういう些細な部分も観客に気づかれるだろうし、すごく技量の要る作品だなと思います。
安西くん演じる古賀は、なんとか文壇デビューしたものの、見栄やカッコつけや頑固さだなんだでちっとも筆が進まず、2作目がまったく書けずにいる典型的な頭でっかち文系青年です。
こういう奴、いるわ~(笑)と思う反面、一度でも何か『表現する人』を目指そうとした事がある人ならとても他人事じゃないリアルさを持った人物です。
安西くんは『天才』『エリート』『非凡』な役が比較的多く、それゆえの苦悩や葛藤を繊細に演じてきたのですが、こういう『凡人』ゆえの『ダサい』奴というか、役は初めてぐらいじゃないかなと個人的には思います。
でも、きっと観ててめちゃくちゃツラいぐらいハマるだろうなとも思います。楽しみ!
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続いては、10月~11月の舞台『派』。
あの、まずビジュアルの神経質そうな軍服サイコーじゃないですか?
(安西くんが軍服を着ると急に盛り上がる性質)
こちらは『崩壊シリーズ』という人気作品の3作目。
私はまだこのシリーズが未見なので、何がどう崩壊していくのかわからないのですが、とにかく『喜劇』だという事がすっごく嬉しくて。
安西くん、実はこれまで純粋なコメディ作品への出演は極端に少ないんです。
そして、厳しい事を言えば彼はコメディがあまりお上手ではないんですね。すぐアドリブ的なギャグに逃げちゃうし、勢いに任せてしまうし、そのくせ1回ウケた事は何回もやっちゃうし。
(これは本人が、そういうアドリブ的なコメディセンスが凄い先輩俳優さんの笑いに憧れてるんだろうな~というのは感じてます…でも彼はそういうのスベるんだよなあ…)
もちろん、彼自身のお芝居の技術でクスリと笑わせる事はこれまでもいくつかはあるので、
(『幸福な職場』や『スーツの男たち』などの軽快な掛け合いは巧くて面白かった)
今回はそういうコメディの部分が開花するといいなあと期待しています。
あと個人的には、CATプロデュースの作品である事!!!
私が『安西くんで好きな作品は?』と聞かれたら確実に答える超絶大好きな3作『喜びの歌』『幽霊』『スーツの男たち』の主催さんでもあります。
彼は出演していませんが、以前観劇した『TAKE ME OUT2018』『BLUE/ORANGE』などの海外翻訳作品2018もまた、演出も役者もクレバーで巧みな演劇作品でした。だからここの作品は絶対好きです。(確信)
安西くんが演じるのは、行き詰まりを感じ始め、座長の提案で再起を図る劇団の中で『保身派』の劇団員。
保守のキャラっていうのも結構珍しいですね。
個人的には、『幸福な職場』での知的障碍者の少女の芝居がとっても素敵だった前島亜美さんが久しぶりの競演なので、なにやら彼女は小悪魔な役のようなのでぜひ絡んで頂きたいです!
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私の文章からも伝わるかと思いますが、今回の2作はいずれも『挑戦の舞台』になりそうだなと思います。
上記の2作はまだチケット発売中です!!
長期間の公演or地方公演あり、おそらく当日券も出る舞台だとは思いますので、ぜひ安西慎太郎くんの芝居が気になった方はふらっと気軽に観にいらしてください。
アンジェリコとはまた違う、彼のお芝居の違う魅力を知って頂きたいです。
正直、安西くんは『推し活』には向かない役者さんかもしれません。
接触イベントは少ないし、自撮りも極端に避けるし、SNSも非常に淡白ですし。
ただ、潜在的に『芝居が好きな役者』『出演舞台があれば観に行く役者』という方は結構多いんじゃないかなと個人的に感じています。そういう評価の似合う人です。
最近彼を知った方、いいなと思って下さった方にも、そういう方がいっぱい増えるといいなあと、一ファンとしては感じています。